猪鹿工房 山恵

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BCSは、見るだけでは終わらない。

こんにちは、経営責任者井原です。

前回「シカは夏、イノシシは冬。発情期と旬の話」で、脂ののり方や毛艶を見れば、その個体がどんな季節を過ごしてきたかがわかる、という話を書きました。

看護師時代に学んだ「BCS」(ボディーコンディションスコア)が、今もその判断材料になっている、というところで締めくくった回です。

今日は、そのBCSを実際にどう活かしているのか、もう少し具体的に書いてみたいと思います。


見立てが、その後の扱いを決める。

搬入された個体のBCSを見るのは、単に「良い個体か」を判断するためではありません。

そこから見立てに応じてその後の扱いを変えていきます。

脂がしっかりのった個体は、熟成の時間などを変えていきます。

同じ「シカ」「イノシシ」というくくりでも、一頭ごとの状態によって、活かし方は全く変わってきます。

動物看護師時代、体格や状態を見て「この子には今どんなケアが必要か」「獣医師の指示をどう仰ぐか」を考えていた感覚と、実はそう遠くありません。

見立てが、その先の判断につながっていく。

ここは動物看護師としての経験が今も一番活きている部分かもしれません。


従業員にも伝えていること。

この見立ては、私一人が現場で行っているわけではありません。

搬入された個体の状態は、施設で処理にあたる従業員とも共有しています。

「今日の個体は脂がしっかりのっている」「筋がしっかりしている」

こうした情報を伝えることで、一頭ごとの状態を踏まえた処理につなげてもらう。

なかなか数値化しにくい感覚的な部分ではありますが、言葉にして共有することで、施設全体としての判断の質を上げていきたいと思っています。

同じ山から来た個体でも、状態は本当にバラバラです。

その違いを見逃さず、活かしていくこと。

それが、里山の恵みを最大限に活かすことにつながっていくと思っています。